この記事の監修者小林 理子管理栄養士高齢者施設・学校・保育園などでの給食提供経験を持つ管理栄養士。栄養・健康に関する記述、公的出典との整合性、読者に誤解を与えやすい表現を確認しています。
この記事の要点

コロッケの糖質は、主原料・衣・調味料・1個量で変わります。

  • 糖質が変わる要因:主原料や衣の量、調味料、1個あたりの量で変わります。
  • 表示の見方:糖質表示がない場合は、炭水化物量と食物繊維量を確認します。
  • 選ぶときの注意点:糖質量だけでなく、カロリーや実際に食べる量も確認します。

コロッケの糖質は何で変わる?

コロッケの糖質は、商品によって差があります。糖質量に関わりやすいのは、次の4つの要素です。
糖質量に関わる4つの要素
  1. 1
    主原料に何を使っているか
  2. 2
    衣の量
  3. 3
    甘みのある調味料の使われ方
  4. 4
    1個あたりの量
低糖質を意識してコロッケを選ぶときは、「コロッケだから」と一括りにしないことがポイントです。主原料・衣の量・調味料・1個量に分けて考えると、ぐっと整理しやすくなります。
まずは、コロッケの糖質がどのような要素で変わるのかを確認していきましょう。

主原料と衣の量が糖質量に影響する

コロッケの糖質を考えるとき、まず押さえておきたいのが「主原料」と「衣の量」です。
中身の主原料が、じゃがいもなのか、かぼちゃなのか。あるいは大豆やおから、豆腐などを使っているのか。素材によって、含まれる糖質量に違いが出ます。
例えばポテトコロッケでは、じゃがいもに含まれるでん粉が糖質に関わります。一方、じゃがいも以外の素材を使ったコロッケでは、使われる素材によって糖質量が変わります。主原料は、コロッケの糖質を考えるうえで大きな要素のひとつです。
また、衣の量も見逃せません。パン粉や小麦粉は、あのサクッとした軽やかな食感を生み出す一方で、糖質源にもなります。低糖質を意識するなら、衣も糖質量に影響する要素として考える必要があります。
ただし一般的な商品表示では、衣がどの程度使われているかまで細かく読み取るのは難しい場合があります。まずは「主原料と衣の両方が糖質量に関わる」と理解しておくと、コロッケの糖質を考えやすくなります。

調味料や1個あたりの量でも糖質は変わる

コロッケの糖質は、主原料や衣に加えて、味つけに使う調味料や1個あたりの量にも左右されます。砂糖やみりん、甘めのソース、ケチャップなどを使うと、同じような主原料でも糖質量に違いが出ます。
調味料は原材料表示で確認できることがあります。ただ、調味料名だけで糖質量への影響の大きさまで判断するのは難しいものです。調味料は「糖質量に関わる要素」として押さえておきましょう。
また、「コロッケ1個」と表示されている場合も、表示の単位を確認したいところです。同じ1個でも、商品によって重量は異なります。1個あたりの糖質量を、そのまま単純比較することはできません。重量が違えば中身や衣の量も変わり、糖質量にも差が出るためです。
このように、調味料の使い方や1個あたりの量も、商品ごとの糖質量に違いが出る理由になります。
次の章では、こうした糖質量の違いを実際の商品で確認するときに見たい表示について整理します。

低糖質を意識する人が確認したい表示の見方

コロッケを選ぶとき、パッケージや商品名だけでは糖質量が分かりにくいことがあります。
低糖質を意識するなら、まず栄養成分表示を確認し、原材料表示もあわせて見ることが大切です。栄養成分表示では、糖質量が表示されているか。表示がない場合は、炭水化物量と食物繊維量がそれぞれ確認できるか。ここがポイントになります。
また、商品同士を比べるときは、表示単位の違いにも注意が必要です。本章では、実際にコロッケを選ぶときに確認したい表示の見方を整理します。

糖質表示がない場合は炭水化物量と食物繊維量を見る

低糖質を意識してコロッケを選ぶときは、栄養成分表示に「糖質」が記載されているかをまず確認します。糖質量が表示されている商品なら、選ぶときの目安にしやすくなります。
ただし、すべての商品に糖質量が表示されているとは限りません。包装された加工食品の栄養成分表示で義務表示項目とされているのは、次の5つです。

栄養成分表示の義務表示項目(5つ)

・ 熱量(カロリー)
・ たんぱく質
・ 脂質
・ 炭水化物
・ 食塩相当量

一方で、糖質は任意で表示される項目です。そのため商品によっては、炭水化物量が表示されていても、糖質量までは記載されていない場合があります。
栄養成分表示の見方は、糖質が表示されているか、炭水化物量と食物繊維量がそれぞれ表示されているかによって整理できます。

糖質が未記載でも、炭水化物量から食物繊維量を差し引くことで糖質量の目安が計算できます。

ここで役立つのが、炭水化物の考え方です。炭水化物は、糖質と食物繊維を含む項目です。糖質表示がない場合でも、炭水化物量と食物繊維量がそれぞれ表示されていれば、糖質量の目安を確認できます。
計算は、炭水化物量から食物繊維量を差し引きます。例えば、上の図の数値を例にすると、炭水化物量が60.0g、食物繊維量が7.2gと表示されている場合は、60.0gから7.2gを差し引き、糖質量の目安は52.8gと考えます。
一方、炭水化物量のみが表示されている場合は、糖質と食物繊維の内訳までは正確に分かりません。炭水化物量をそのまま糖質量として断定せず、糖質と食物繊維を合わせた量として捉えることが大切です。

原材料表示で分かること・分からないこと

栄養成分表示で糖質量や炭水化物量を確認したら、原材料表示もあわせて見ておきましょう。
加工食品の原材料名は、原材料に占める重量の割合が高いものから順に表示されます。原材料表示の前の方にどの材料があるかを見ると、じゃがいも、肉、玉ねぎ、大豆、おからなど、商品の構成を知る手がかりになります。
ただし、原材料表示だけで糖質量そのものを判断するのは難しいものです。原材料名は確認できても、それぞれがどのくらい使われているかまでは分かりにくいためです。ひき肉や玉ねぎなど複数の材料を使う商品では、表示順から使用量の多い材料の傾向はつかめても、具体的な配合割合までは読み取れません。
また、商品名やパッケージ上に「大豆入り」「じゃがいも不使用」「低糖質」などの表記があっても、それだけで糖質量を判断しないことが大切です。こうした表記は商品を知るきっかけになりますが、糖質量を確認するには、栄養成分表示の数値まで見る必要があります。

糖質量は表示単位をそろえて見る

糖質量を比べるときは、栄養成分表示の数値だけでなく、表示単位も確認することが大切です。商品によって、「100gあたり」「1個あたり」「1食分あたり」など、異なる単位で記載されている場合があります。
例えば、一方の商品が100gあたり、もう一方の商品が1個あたりで表示されているとします。このままでは、糖質量を単純比較できません。同じ糖質量に見えても、表示単位が違えば、比較している量そのものが異なるためです。
商品同士を比べるときは、まず同じ単位で見ているかを確認しましょう。「何あたりの数値なのか」まで確認することが、低糖質を意識して選ぶときのポイントです。
数値の大小だけで判断せず、単位をそろえて見る。この一手間が、納得のいく商品選びにつながります。
次の章では、ポテトコロッケだけに限定せず、主原料が異なるコロッケという選択肢について見ていきます。

低糖質を意識するなら、主原料を変えたコロッケも選択肢になる

2章では、糖質量を確認するための表示の見方を整理しました。
ここからは視点を少し広げてみましょう。ポテトコロッケだけに限定せず、主原料が異なるコロッケについても見ていきます。じゃがいも中心のコロッケ以外にも選択肢を広げると、低糖質を意識した商品選びがしやすくなります。
本章では、主原料が異なるコロッケの考え方と、比較するときの注意点を整理します。

じゃがいも中心ではないコロッケという考え方

コロッケというと、一般的なポテトコロッケを思い浮かべる方が多いかもしれません。
低糖質を意識するなら、ポテトコロッケだけで考えるのではなく、主原料が異なるコロッケに目を向けてみましょう。選べる商品の幅がぐっと広がります。
例えば、大豆、おから、豆腐、野菜、肉、魚介などを組み合わせたコロッケでは、じゃがいも中心のコロッケとは素材の構成が変わります。素材の構成が変われば、糖質量だけでなく、たんぱく質や脂質、食物繊維などの栄養面にも違いが出る場合があります。
ただし、注意したい点がひとつあります。「じゃがいも中心ではないコロッケ=必ず低糖質」とは限りません。主原料の違いは選択肢を広げる視点としてとらえ、実際の糖質量は商品ごとの栄養成分表示で確認することが大切です。

ソイッケは主原料が異なるコロッケの一例

主原料が異なるコロッケの具体例が、大豆ペースト(MASH SOY)を使ったソイッケです。ソイッケは、じゃがいもではなく大豆ペースト(MASH SOY)を中身の主原料にした大豆コロッケです。
ポテトコロッケとは主原料が異なるため、低糖質を意識してコロッケを選びたい人にとって、主原料の違いをイメージしやすい具体例になります。
また、大豆を使ったコロッケは、糖質だけでなく、大豆由来のたんぱく質や食物繊維にも目を向けやすい点が特徴です。ソイッケのような商品を知っておくと、コロッケを選ぶときに、主原料の違いも判断材料にしやすくなります。

主原料の比較と完成品の栄養成分は分けて見る

主原料が異なるコロッケを理解するときは、まず素材そのものの特徴を見ると整理しやすくなります。
前の項目で紹介したソイッケを例にしましょう。ソイッケは主原料に大豆ペースト(MASH SOY)を使っているため、じゃがいも中心のコロッケとは中身の主原料が異なります。
主原料100gあたりの糖質量を比べると、次のようになります。
主原料 100gあたりの糖質量 主原料としての特徴
大豆ペースト(MASH SOY) 1.6g じゃがいもに比べて糖質量が少ない
じゃがいも/皮なし・水煮 13.8g 一般的なポテトコロッケでよく使われる
※主原料100gあたりの比較であり、完成品のコロッケ同士を比較したものではありません。
同じ重量で比べると、大豆ペースト(MASH SOY)の糖質量はじゃがいもより約88%少ないことが分かります。こうした主原料の工夫により、ソイッケは主原料の面で糖質に配慮したコロッケといえます。
ここで大切なのは、2つの視点を分けて見ることです。
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ここがポイント主原料の比較は、素材そのものの特徴を知るためのもの。一方、完成品の栄養成分は、実際に食べる商品全体の数値を確認するためのものです。
この2つを分けて見ることで、素材の特徴と商品の栄養成分を混同せず、低糖質を意識したコロッケ選びがしやすくなります。

コロッケは糖質だけでなくカロリーにも注意したい

コロッケを選ぶときは、糖質量だけでなくカロリーの確認も大切です。
コロッケは揚げ物のため、糖質量だけでは全体のカロリーを判断しにくい場合があります。ダイエットや体重管理を意識するなら、糖質量とあわせてカロリーも確認する視点を持っておくと、選びやすくなります。

低糖質でも低カロリーとは限らない

糖質量が抑えられている商品でも、カロリーまで低いとは限りません。糖質はカロリーに関わる栄養成分のひとつですが、コロッケ全体のカロリーは糖質だけで決まるものではないからです。
ここで関わってくるのが、揚げ物ならではの要素です。コロッケは揚げ物のため、揚げ調理で吸収される油の量(吸油量)によってもカロリーが変わります。さらに、吸油率は使われる素材や水分量、形状、調理条件などによって変わるため、脂質量にも影響します。
そのため、コロッケを選ぶときは、糖質量だけでなくカロリーも確認することが大切です。糖質量が目的に合っていても、カロリーまで低いとは限りません。栄養成分表示で、カロリーもあわせて確認しましょう。

低糖質を意識する人のコロッケ選びチェックリスト

低糖質を意識してコロッケを選ぶときは、次の項目を順番に確認すると整理しやすくなります。商品名やパッケージ表記だけで判断せず、栄養成分表示・原材料表示・表示単位をあわせて確認しましょう。
低糖質を意識するコロッケ選びチェックリスト
  1. 1
    糖質量が表示されているか
  2. 2
    糖質表示がない場合、炭水化物量と食物繊維量から糖質量の目安を確認しているか
  3. 3
    糖質表示も食物繊維表示もない場合、炭水化物量を糖質量そのものとして断定していないか
  4. 4
    商品同士を比べるとき、100gあたり・1個あたり・1食分あたりなど、表示単位をそろえて見ているか
  5. 5
    商品同士を比べるとき、未調理品の調理前表示と、調理後表示の商品をそのまま比べていないか
  6. 6
    未調理品の場合、調理後はカロリーや脂質量が変わる可能性を踏まえて見ているか
  7. 7
    カロリーを確認し、必要に応じて脂質量も見ているか
  8. 8
    実際に食べる量に対して、糖質量やカロリーを確認しているか
  9. 9
    原材料表示で、使用割合が多い材料の傾向を確認しているか
  10. 10
    「大豆入り」「じゃがいも不使用」「低糖質」の表記だけで糖質量を判断せず、栄養成分表示の数値まで確認しているか
これらを確認することで、表示されている糖質量が、実際に食べる量に対してどの程度なのかを把握しやすくなります。
また、調理前後の表示やカロリー、必要に応じて脂質量もあわせて見ることで、実際に食べる量や調理後の状態を踏まえて判断しやすくなります。
商品名やパッケージの印象だけに左右されず、栄養成分表示と原材料表示をもとに、自分の目的に合ったコロッケを選ぶことが大切です。

よくある質問

よくある質問
Qコロッケは糖質制限中に食べない方がいいですか?
A必ず避ける必要はありません。糖質が気になる場合は、商品ごとの糖質量や1個あたりの量を確認し、食べる量を調整しながら取り入れることが大切です。
Q大豆コロッケなら低糖質ですか?
A大豆を使ったコロッケでも、必ず低糖質とは限りません。糖質量は、主原料や衣の量、調味料、1個あたりの量などによって変わります。実際の糖質量は、栄養成分表示で確認することが大切です。
Q糖質表示がないコロッケはどう見ればいいですか?
A糖質表示がない場合は、炭水化物量と食物繊維量から糖質量の目安を確認します。食物繊維量が表示されていれば、炭水化物量から食物繊維量を差し引くことで、糖質量の目安を確認できます。食物繊維量の表示がない場合は糖質量の目安を出しにくいため、炭水化物量を確認し、糖質量とは分けて考えることが大切です。

まとめ|コロッケの糖質は表示を見て選ぼう

コロッケの糖質は、主原料や衣の量、調味料、1個あたりの量によって変わります。
そのため、低糖質を意識している場合でも、「コロッケだから避ける」「大豆入りだから安心」と一括りに判断するのは避けたいところです。商品ごとの表示を確認することが、選び方の土台になります。
見るべきポイントを整理しておきましょう。糖質量が表示されている場合は、その数値を確認します。表示がない場合は、炭水化物量を確認します。食物繊維量も表示されていれば、炭水化物量から食物繊維量を差し引いて、糖質量の目安を確認できます。あわせて、実際に食べる量や、未調理品の場合は調理前後の違いも確認することが大切です。
そして、低糖質を意識してコロッケを選ぶなら、じゃがいも中心ではないコロッケに目を向けるのもひとつの方法です。商品を選ぶときは、栄養成分表示で糖質量やカロリーを確認しましょう。商品名やパッケージの印象だけで判断せず、自分の目的に合った一品を、納得して選んでいきたいですね。
フューチャーフーズ株式会社 管理栄養士 桝田 里香
執筆者管理栄養士桝田 里香栄養学の視点から、食品成分の特徴や日々の食事バランスを、できるだけわかりやすく整理・解説しています。本コラムでは、大豆ペースト「MASH SOY」をはじめとした大豆食品についても、食生活に取り入れる際の考え方や参考となる情報をお伝えします。