見た目だけではなく食料問題も関係している

どのような食べ物、飲み物が流行しているのか

最近では飲食業界にもSNSの影響がかなりあります。アジアを中心に海外で流行しているものは、早く日本の飲食店にもメニュー化されていて、人気メニューになっていたり、微妙な味覚が失敗に終わったりといろいろあるみたいです。
小麦の価格高騰で米粉が注目されたり、ヴィーガンやベジタリアンだけではなく、大豆を取り入れて美味しく作るメニューもかなり多く見られます。低アルコールやノンアルコール製品も増えて、アルコールが苦手な方が味覚を楽しんでいます。流行だけではなく、グルテンフリーやアレルギーフリーなどによる需要もあります。

どのような食べ物、飲み物が流行するのかを考えると、「簡単便利」「健康志向」「見た目」などのキーワードは必須条件です。もう一つ「素材」というのも食べ物、飲み物を選ぶ時に、気にしている方が多いですね。
さらに「昔からあるもの」もあります。流行に関係なく、本当に美味しくて値段も納得できるものは皆さんの中では決まっています。どのような業態でも新商品の開発に力を入れています。新商品の開発には先ほどのキーワードを参考にされているところは多いです。
世界的な価格の問題もありますが、冷凍技術の向上や、保存状態を含めたパッケージ技術の向上、流通環境が良くなったことなども、商品に関係しています。

「簡単便利」冷凍食品、デリバリー、テイクアウトなど簡単で便利に利用できるものが好まれています。

「健康志向」体質改善、ストレス緩和などですが、本当に体に良いものが、美味しく食べれるようになったことも影響しています。

「見た目」SNSから情報を得ることが多くなりました。毎日の生活を楽しむツールとして、食事も重要な要素です。その中には海外トレンドも多く含まれています。

「素材」健康志向と重なる部分もありますが、どのような栄養素は何から摂るのが良いのか、素材選びにから健康志向も繋がります。素材の加工方法の変化が新しい味覚を作ることもあります。その場合は、昔からある素材を新感覚で食べることもできます。

SNSでよく見られるスイーツ

【米粉スイーツ】

私たちが普段よく口にするパンやケーキなどは、小麦粉が主原料です。
小麦粉には、食品をふっくらさせたり弾力を持たせる性質をもつ「グルテン」(※小麦粉には「グルテニン」と「グリアジン」というたんぱく質が含まれているのですが、小麦粉に水を加えてこねることで、この2つが絡み合い「グルテン」になります。)という成分があります。
しかし、グルテンアレルギーの症状が出てしまう方もいます。そのような理由から食べるのを我慢している方が選ぶ選択肢の一つとして、小麦粉を使っていない米粉スイーツ(グルテンフリースイーツ)が存在しました。

【ヴィーガンスイーツ】

牛乳・卵などの動物性食品を使用しないヴィーガン対応のギルティフリーなスイーツを取り扱う専門店・カフェが増えてきました。
大手百貨店やケーキ店も『ヴィーガンスイーツ』を採用するなど、”自然由来の素材で美味しく甘くてヘルシーなスイーツ”の需要は高まっています。
動物愛護・環境保護の観点から「ヴィーガン」という思想が広がっています。食物繊維が多く含まれていること、卵や牛乳、バターなどを使わないので脂質を抑えられてヘルシーなこと、卵や牛乳、動物性タンパク質を含まないためアレルギー配慮スイーツとして安心して食べてもらえること。
そのような理由から、ヴィーガンの思想を持たない人たちにも『ヴィーガンスイーツ』が広まってきています。国産米粉やココナッツオイルを使用したヴィーガン・グルテンフリーのクッキーや、ヴィーガン専門店が考えるチョコレートも注目されています。

【ハイブリッドスイーツ】

何かと何かを掛け合わせたハイブリッドスイーツは、街で見ることが多いです。アイスに何かのフルーツを乗せるだけでもハイブリッドスイーツになります。
その乗せ方や組み合わせ方などに工夫がありますので、完成したときに可愛いと感じられるものが多いです。老舗和菓子屋も、定番商品に変化を加えた商品を開発している例もよく見かけます。
食べる前に撮影すること、歩きながら飲むこと、様々な効果を期待して、商品ヴィジュアルがひとり歩きしてもらえるような、インパクトがあれば自然と流行してくれます。SNSで流行した代表的なものはハイブリッドスイーツではないでしょうか。

【ネオ和菓子】

和菓子の伝統を大切にしながら、自由な発想で作られる進化系のお菓子です。
和菓子にはあまり使われていなかった洋菓子の素材を取り入れたり、今までにはなかったようなビジュアルの和菓子が出来上がります。きなこやあんこを好む女性が多いので、洋菓子素材との組み合わせで、新しい和菓子が出来上がります。
和柄のパッケージや、日本語の表現が外国人にも新鮮で、日本に旅行されている外国人にも人気です。

【韓国スイーツ】

韓国の音楽もドラマもファッションもメイクも、日本では大流行しています。食べるもの、飲むものもその中の一つです。
グルメ巡りを目的に韓国旅行する方も多いです。韓国で話題になるものは比較的日本には早く入ってきます。
お店も女性が好むイメージのデザインが多くてSNS映えします。見て食べて楽しめる韓国スイーツは流行するためのポイントを押さえています。

街でよく見かけるもの

【冷凍食品の自動販売機】

冷凍食品を作る技術が向上したのか、対面販売しないで販売することが浸透したのか、空き店舗が増えたのか、いろいろなことが考えられます。よく見かけるものの代表として冷凍餃子です。店舗の中に何台も、自動販売機が並んでいる場合もあります。店舗前に少し大きな自動販売機が、設置されている場合もあります。
スーパーマーケットでも、冷凍餃子は人気商品の代表的なものです。冷凍ラーメン、冷凍焼き肉、冷凍弁当なども多く見られます。
それぞれにブランディング的な仕掛けが見られています。店舗で並ばないと食べれないものが、自動販売機で買える、そんな意識を持てるような仕掛けが見えます。コンビニエンスストアや、スーパーマーケットに置いてないものが、まだまだあるのですね。

こだわりを感じる飲み物

【高級野菜ジュース】

高級野菜ジュースを好む方は多いです。ジュースの製造法は味や栄養に影響するため、ジュースを購入する上で注目すべき要素のひとつです。その中でも代表的な2種類の製造法を紹介します。
コールドプレス製法は、スロージューサーという機械を使用してジュースを作る製法です。機械により30℃以下で圧力をかけ、野菜や果物の実をすりつぶし搾汁します。新たに水を加えず、野菜や果物に含まれる水分のみが用いられ、加熱せずにジュースを作るため、栄養価が高く消化に良いジュースができます。
また、この製法によってジュースに不溶性の繊維質が残らないためのどごしが良いのも特徴です。
スムージー製法とは、野菜や果物をブレンダーで混ぜてジュースにする方法です。野菜や果物が丸ごとジュースになっているので、余すことなく栄養を摂取できます。さらに、できあがったジュースは食物繊維が豊富なため、とろみが生じるのが特徴です。
ジュースの中には、保存料・着色料・甘味料などの添加物が含まれているものも多いです。健康や添加物を意識する場合は、体に優しい野菜ジュースを選ぶことが望ましです。

【炭酸水】

爽快な口当たりが特徴の炭酸水を飲む方が多いです。お酒を割るドリンクとして使われることも多いですが、水の代わりとして飲まれる方も増えています。
炭酸水には天然炭酸水、天然水炭酸水、人工炭酸水があります。天然炭酸水とは、元々炭酸ガスを含んでいる炭酸水のことです。人工的に炭酸ガスを加えた炭酸水とは異なり、採水地によって炭酸の強さや水の硬度、ミネラルの含有量などが異なります。
自然のままの個性ある味わいを楽しみたい方におすすめです。日本産の天然炭酸水は少なく、ヨーロッパで採水された硬水の製品が主流。比較的高価な製品が多いのも特徴です。
天然水炭酸水とは、天然水に炭酸ガスを人工的に加えて製造された炭酸水のことです。ベースとなる水が天然水なので、採水地によって水の硬度やミネラルの含有量が異なるのが特徴。製品によってさまざまな味わいが楽しめます。炭酸ガスを人工的に添加しているため炭酸の強さも幅が広く、好みや用途に応じて選べるのもメリット。
また、比較的リーズナブルなので、美味しい水で作られている炭酸水を低コストで入手したい方におすすめです。
人工炭酸水は、天然水ではない純水やろ過水などに炭酸ガスを加えて製造した炭酸水のこと。天然水ではないため、水自体の味に大きな差やクセがあまりないのが特徴です。
そして、価格がリーズナブルなので気軽に入手できるのもポイント。炭酸水を料理に使用したり、炭酸水でお酒を割ったりと、日常的に使用する方には人工炭酸水がおすすめです。
炭酸水には強炭酸水から微炭酸水まで、無味なものからフルーツの味覚のものまであります。よく飲まれる方は、飲まれるシーンに応じて好みのものを選んでいます。

美味しいもの、食べることを好きな方が、考えた商品ばかりです。さらに健康のことも意識して選択肢が広がっています。逆に最近では体に悪いものを入れて作ることが、難しくなっています。毎日食べるものも、少し健康を意識した方が良いのかも知れません。コンビニで簡単に買えるものも、意識した方が良いかも知れません。

食品メーカーとしては体に与える害が少なくて、健康な体を維持できる食品を開発することを目指しています。美味しいものを食べて、嬉しい気持ちになることはとても大事なことです。美味しくないけど体に良いからといって、無理して食べることはできるだけ避けたいです。
世の中で流行しているものの、全てが当てはまるのではありませんが、食品自体をどのように保存しているのか、考えた時には一番良い状態を目指して商品化したいです。それが流行すれば一番嬉しいです。