開発ヒストリー

さまざまな困難から世界を救うであろう
大豆加工食品「フューチャーフーズ(=未来食/FF)」ができるまで、
そしてその先の未来につながる想いを綴った「大豆の美味しさを追求した戦果」の記録を紹介します。
FFの歩みを、イニシャルである「Fで表した8つのストーリー」でまとめた開発ヒストリーをご覧ください。
  • Episode 1 Fate 運命
    大豆ペースト技術を持つ会社との出会い

    FFの運命の分かれ目は、間違いなく大豆ペースト技術を持つ会社との出会いでした。
    当時はFFという会社自体が存在しなかっただけでなく、大豆加工産業に参入する未来など誰も想像できませんでした。
    しかし、「大豆の可能性」はそれほど特大のポテンシャルを秘めていたのです。

    FFは大豆加工自体の将来性を強く認識し始めます。そして、いつしか大豆事業を推進するようになり、現在の大豆食品事業の礎を築くまでに至りました。大豆を摂取することは、人々の栄養バランスを整え、偏食、過食などの不健康な食生活の改善に寄与できます。
    また、成長期に必要な必須アミノ酸を多く含む大豆の摂取は、子どもたちを中心とした若者、さらにはアスリートの健康的な身体の基礎づくりに貢献します。大豆が今後、世界を救うことになる――そんな未来を想起させてくれた出会いは、まさに運命と言えるでしょう。
  • Episode 2 Fight 奮闘
    「不味い」から「美味しい」へ大豆を昇華させる闘い

    小麦・米・トウモロコシの世界三大穀物とは異なり、大豆は世界の人々に親しまれているわけではありません。その理由は明白であり、なぜなら大豆は「美味しくない」食材だからです。大豆の普及を目指すうえでの最大の課題が、「不味さ」をいかに「美味しさ」に昇華させられるか。硬い殻で覆われている大豆は、中身が空気に触れた瞬間から酵素の酸化が進んでエグく、青臭くなってしまいます。

    日本では古来より多くの工夫を凝らして大豆を上手に食してきました。例えば、大豆加工の代表格である豆腐は、おからと分離することでエグミや青臭さを取り除きます。納豆や味噌、醤油は菌の力で発酵させることによって、臭みが消えます。「大豆ペースト」においては、大豆の栄養素をすべて摂取しつつ、特有のエグミや青臭さと向き合い、「美味しさ」を追求する必要がありました。
  • Episode 3 Frontier 未開
    「大豆100粒運動」を主宰する辰巳先生の教え

    エグミや青臭さを消すという、大豆ペーストの大きな課題に対してヒントを与えてくれたのが辰巳芳子先生でした。日本で「大豆100粒運動」を主宰し、日本全国の小学校で大豆を栽培し、「調理して美味しく食べよう」という運動を推進している著名な料理研究家です。辰巳先生の料理教室では、丸大豆を丁寧に茹でるところから、裏漉(うらごし)して白和えにするまでを教えていました。それはまるで、大豆特有のエグミや青臭さを取り除く魔法でした。

    しかし、辰巳先生のような丸大豆の調理法は、誰にでもできるわけではありません。「美味しい大豆」という未開の地への到達に向けて、辰巳先生はこんなお言葉をかけてくれました。「どんな料理にもコツがあるんです。そのポイントを押さえ、きちんと手順を踏めば、食べ物は美味しくなってくれます」。その金言はFFメンバーの推進力となりました。
  • Episode 4 Focus 焦点
    量産化に向けた試行錯誤の末の大豆ペーストの結実

    大豆加工におけるエグミや青臭さを軽減する基本技術は4つあります。
    ①菌の力で発酵させること、②豆腐のように取り除くこと、③化学薬品を使用すること、④物理的処理を施すことの4通りです。
    FFでは④物理的処理にフォーカスし、大豆本来の味わいを引き出す、新たな量産方法を試行錯誤しました。

    そもそも大豆は皮が硬く、そのまま茹でてもぼそぼそとするため、調理に向きません。多くの食品会社では、脱皮大豆を使っていますが、脱皮をすると成分が空気に触れてエグミや青臭さが生じるのみならず、大豆に含まれる栄養素の多くを捨てることになってしまいます。そこで栄養素の詰まった大豆の皮もふやかして柔らかくすることで、皮までまるごと食べる方法を目指しました。そしてついに、エグミや青臭さを生じない最適な「温度」「時間」「水分量」という絶対条件を導き出すことに成功します。大豆をまるごと使った「FFの大豆ペースト」として結実したのです。
  • Episode 5 Faith 信念
    “未来食”である大豆ペーストにちなんで社名をフューチャーフーズ(FF)に

    FFの大豆ペーストは、大豆の持つ栄養素を丸ごと活かしながら、他の食材の風味を邪魔しない点が特徴です。そのため、あらゆる食材と合わせられる加工特性を有しています。従来の食生活に馴染みのある食品や料理に、FFの大豆ペーストを混ぜる食文化を普及させることで、大豆本来の美味しさを堪能しながら、良質な栄養素を摂取できます。

    FFの大豆ペーストは、人々の健康に寄与し、環境保全や産業創出、未来の子どもたちの健やかで豊かな人生につながると確信していました。そして、本当の意味で大豆を美味しい“未来食”にすべく、FFの大豆ペースト開発会社の名を「フューチャーフーズ(Future Foods)」とこのタイミングで命名。「日本の食卓を、いかにより健康的にしていくか」に正面から向き合う信念を社名で表現しました。
  • Episode 6 Factor 要素
    大豆ペーストの優位性は植物性タンパク質の効果的な摂取

    FFの大豆ペーストの優位性は、栄養素の摂取において大いに発揮されます。成人が1日に摂取すべきタンパク質の量は50~60g。これだけの量を動物性タンパク質で補うには、鳥の胸肉で約750g、卵で約4個、 牛乳では約3Lが必要です。また、植物性タンパク質の大豆で摂る場合も、納豆では3パック、豆乳では3L。従来の食品でタンパク質を健康的に摂取することは、簡単なことではありません。

    一方、フューチャーフーズの大豆ペーストでは、80gパックで約5gの優良な植物性タンパク質の摂取が可能です。また皮をむかずに製造しているので、大豆が本来持つビタミンB1、B2、Eや亜鉛、サポニン、イソフラボンなどの栄養成分が、そのまま含まれています。特にイソフラボンは、体内の活性酸素を除去し、免疫力を強め、炎症を抑え、体内内分泌を調整する効果が高い点が特徴です。フューチャーフーズの「大豆ペースト 80gパック」を3食の食事やドリンクに入れることで、タンパク質の摂取補充を十分に行えます。
  • Episode 7 Future 未来
    大豆ペーストが食の、人々の暮らしや未来を変える

    大豆は穀物唯一のタンパク源です。しかし、現代では大豆の消費用途の85%以上が、搾油や飼料に充てられています。大豆本来の価値を極大化するためにも、大豆を「美味しく食べる」方法の普及が欠かせません。FFの大豆ペーストは、レトルトにすることで1年間常温での保存が可能です。そのため、災害時の非常食から、食糧不足の解消まで、さまざまな場面での活用が期待できます。また、その先の食品の領域を超えた社会貢献も見据えています。

    具体的には、①貧困撲滅・飢餓撲滅の可能性、②国や地域の産業育成、③食育、食糧自給への取り組み、④子どもたちのための食品の可能性の拡大、⑤畜産を原因とする地球温暖化への対応、⑥社会貢献活動の広がり、⑦未来食の創造など、SDGsの観点から多くの事業や社会に貢献することが目標です。FFの大豆ペーストが食を、そして、人々の暮らしや未来を変えていく――。そんな明るい未来を創造します。
  • Episode 8 Forever 持続
    大豆でコーヒーに続く経済基盤、持続可能な社会の形成を

    大豆は、植物としてとても強く、雑草のような生命力があるため、世界中で栽培が可能です。大豆の付加価値が増すことで消費量が拡大し、大豆に関わる農業や一次加工業が国や地域の経済を活性化します。ひいては、コーヒープランテーションのように、大豆ペーストづくりに必要な大豆の栽培、加工、販売の一連の流れから新たな産業となり、雇用を生み出し、地域経済活性化にもつながるはずです。

    近年の健康ブームもあり、植物由来タンパク質のトップランナーである「大豆」の力は計り知れません。大豆の豊かな栄養素は、個人の健康促進からはじまり、貧困・飢餓の撲滅、国や地域の産業育成、教育機会の提供など、さまざまな社会貢献へのきっかけとなります。「美味しい大豆」はSDGsをも体現することで、さまざまな社会課題の解決の一助になることが期待されているのです。

Make the Future Forever

FFが紡いだ8つのFのストーリーは、1つの区切りを迎えたものの、世界的な大豆の普及はむしろこれからが真の始まりとも言えます。
大豆ペーストの普及、ペースト・パウダーなどの新製品の開発、大豆プランテーションの形成などが実現すれば、社会は大きく変わり、次世代を担う子どもたちが生きることが困難になることもなくなるかもしれません。
「人類が豆に頼らなくてはならない時代が必ずきます」。辰巳先生の言葉が本当に現実になる日もそう遠くないでしょう。