『栄養価が高い食べ物』とは、すなわち5大栄養素をバランスよく含む食材・食品のことを指します。人々の暮らしの中で食べ物を通して摂取する栄養素は、下記の3つの役割を担います。
【栄養素の役割】
- 体を作る
- 体を動かすエネルギー源となる
- 体の調子を整える
栄養素にはさまざまな種類がありますが、私たちの体にとってとくに大切なのが、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの「5大栄養素」です。これらを不足なく摂取することが、健康維持において重要とされています。
そのため、5大栄養素のバランスが整っていればいるほど栄養価が高いと捉えられます。栄養価が高い食べ物を考える際に気にかけたいポイントが、たんぱく質における『質』です。たんぱく質はアミノ酸からできており、アミノ酸の種類や配列によって質に違いが生まれます。体内で作れない必須アミノ酸を豊富に含むたんぱく質は『アミノ酸スコア』が高く、良質なたんぱく質とされています。栄養価が高い食べ物においても、重要視されているのはこのスコアです。
アミノ酸スコアが高い食材の代表的な例としては、大豆が挙げられます。大豆のたんぱく質はアミノ酸スコア100と、肉類のスコアと同等です。また、大豆レシチンや大豆サポニン、大豆イソフラボン、オリゴ糖など人々の健康を支える栄養素が豊富です。さらに、植物由来であるためコレステロールを含まない点も、特筆すべきポイントです。栄養価が高い食べ物を意識する際に、大豆製品は積極的に取り入れることをおすすめします。
栄養価の高い食べ物として注目される大豆製品には、どんな種類があるのでしょうか。食品の例とともに、それぞれの栄養価や特徴を紹介します。
納豆
代表的な大豆製品として、まず挙げられるのが納豆です。納豆には良質なたんぱく質とともに、脂質や食物繊維、鉄分、ビタミンE、ビタミンKなど、豊富な栄養素が含まれています。さらに、納豆ならではの成分として、巡りをサポートするナットウキナーゼが含まれている点も特徴です。
納豆1パック(45g)あたりのたんぱく質は約7.4gで、牛肉肩ロース50gと同等量。食物繊維は約4.3gと、1日に必要な量の6分の1をまかなえるほか、レバー38gと同等量の鉄分1.5mgも含まれています。
豆乳
豆乳は、豆腐を固める前の液で、大豆固形分や混ぜ物に応じて、無調整豆乳・調整豆乳・豆乳飲料の3種類に分類されます。高たんぱく質で低脂質、低エネルギーな点が特徴と言えます。
無調整豆乳100gあたりのたんぱく質は3.6g、脂質は2.8g、エネルギーは43kcalです。さらに、1.9gの食物繊維と、1.2mgの鉄分が含まれています。
ちなみに同量の牛乳は、たんぱく質が3.3gと豆乳とほぼ同等量ですが、脂質は3.8g、エネルギーは61kcalと、豆乳と比較するとやや高めです。また、牛乳の食物繊維は0mg、鉄分は0.02mgと、豆乳より低い含有量となります。
豆腐
代表的な大豆製品で、食卓に登場する機会も何かと多い豆腐。一般家庭でも親しまれている木綿豆腐と絹ごし豆腐の2種類では成分が異なります。木綿豆腐のほうがたんぱく質やカルシウムが多い点がポイントです。一方で絹ごし豆腐は、脂質やエネルギーが低いという特徴があります。
木綿豆腐100gあたりのたんぱく質は7.0g、脂質は4.9g、カルシウムは93mg、エネルギーは73kcal。絹ごし豆腐100gあたりでは、たんぱく質は5.3g、脂質は3.5g、カルシウムは75mg、エネルギーは56kcalです。
豆腐100gあたりのたんぱく質は、卵1個分に相当します。成人が1日に必要なたんぱく質は女性で50g、男性で60~65gです。必要量を考慮しながら、バランスよく取り入れましょう。
煎り大豆
そのまま調理せずに食べられる大豆製品・煎り大豆にも注目です。大豆をまるごと食べられる煎り大豆には、大豆たんぱく質や大豆イソフラボン、大豆オリゴ糖が豊富に含まれています。大豆オリゴ糖は腸内で善玉菌のエサとなる成分で、腸内環境を整える効果があるため、便秘対策や免疫力アップが期待できます。
煎り大豆100gあたりのたんぱく質は37.5g、脂質は21.6g、食物繊維は19.4g、鉄分は7.6mgです。
大豆由来の栄養補助食品
良質なたんぱく質源であり、脂質かつコレステロールを含まない大豆は、麺類やプロテインドリンクなど、さまざまな食品に加工されて市場に流通しています。こうした加工品を上手に活用して、食事バランスを整えるのも良い手でしょう。
栄養価や品質にこだわりたい方には、大豆由来の栄養補助食品である『MASH SOY』がおすすめです。MASH SOYは、北海道産の丸大豆と天然水を合わせてペースト状にした加工食品。100gあたりのたんぱく質は6.2g、脂質は4.4g、食物繊維は1.6gと、5大栄養素が満遍なく豊富です。さらに大豆イソフラボン41mg、ダイズサポニン81mgも摂取できます。