たんぱく質は、人間の身体に欠かせない大切な栄養素です。肌や髪のコンディションキープや健康維持はもちろん、ボディメイクのために意識的に摂取している方も多いでしょう。種類を問わずさまざまな食べもの・飲みものから摂取できるたんぱく質には、大豆や野菜類に含まれる「植物性たんぱく質」と牛や豚などの肉に含まれる「動物性たんぱく質」の2種類があります。
では植物性と動物性のたんぱく質には具体的にどんな違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴に触れつつ、植物性たんぱく質を積極的に摂取するメリット、おすすめの食品を紹介します。植物性たんぱく質を手軽に摂取する方法として『MASH SOY』を活用した人気レシピも掲載しています。
たんぱく質とは
たんぱく質は、炭水化物や脂質とともに3大栄養素に数えられる、人間の身体に欠かせない栄養素です。水分を除くと、筋肉の約8割、皮膚の約6割、骨の約3割がたんぱく質でできています。体内でさまざまな組織を形成する材料になるとともに、身体の機能を調整する抗体やホルモンのもとやエネルギー源にもなります。
たんぱく質には「植物性たんぱく質」「動物性たんぱく質」の2種類があり、それぞれを含む食品をバランスよく食べることが大切です。ちなみに、よく耳にする(大豆由来の)ソイプロテインや(エンドウ豆由来の)ピープロテインは植物性たんぱく質、(牛乳由来の)ホエイプロテインは動物性たんぱく質に分類されます。
【植物性たんぱく質】
- 大豆をはじめとした豆類や、野菜や果物といった植物由来の食品に含まれるたんぱく質
- 植物性たんぱく質を含む食品は低脂質なものが多い
【動物性たんぱく質】
- 肉や魚といった動物に含まれるたんぱく質
- 身体に吸収されやすい
- 動物性たんぱく質を含む食品は高脂質なものが多い
人間が生きるうえでも欠かせないたんぱく質ですが、1日あたりのたんぱく質の摂取推奨量は、性別や年齢によって異なります。目安の量を把握したうえで、バランスよく摂取することが大切です。
<1日に必要なたんぱく質(推奨量)>
たんぱく質はアミノ酸から構成され、含まれるアミノ酸の種類や数、配列によって、たんぱく質の働きや吸収のされやすさが異なります。たんぱく質の構成に関わるアミノ酸は20種類あり、そのうち9種類は体内で合成できない“必須アミノ酸”と呼ばれ、積極的な摂取が望まれます。食材ごとにたんぱく質を構成するアミノ酸の種類や量が異なるため、日々の食事メニューを充実させ、さまざまな食品からバランスよくたんぱく質を摂ることが大切です。
たんぱく質量と必須アミノ酸のバランスは、アミノ酸スコアからチェックできます。たとえば、大豆に含まれるたんぱく質は、アミノ酸スコアが100で肉類と同等。大豆はたんぱく源として大変優秀な食材です。
植物性たんぱく質を摂取するメリット
たんぱく質が人間の身体にとって重要なことは多くの方がご存じでしょうが、健康や美容を意識するうえで植物性たんぱく質が推奨されている理由を知らない方も多いでしょう。肉や魚に多く含まれる動物性たんぱく質との違いはどんなところなのでしょうか。大豆や野菜、果物類に含まれる植物性たんぱく質に着目し、摂取するメリットを解説します。
低糖質・低脂質・低カロリーで満腹感を得やすい
植物性たんぱく質を取り入れるメリットのひとつに、ヘルシーな食生活を目指しやすい点が挙げられます。植物性たんぱく質を含む豆類や野菜類は、動物性たんぱく質を含む肉類や魚類と比べて糖質や脂質が低く、低カロリーであることが特徴です。また、食物繊維が豊富な食品が多いのも注目ポイント。食物繊維をたっぷり含む食品は、満腹感を得やすく、消化吸収が穏やかで腹持ちも良好です。
調理方法を工夫することが前提になりますが、植物性たんぱく質を中心としたメニューにすることで、脂質やカロリーを抑えつつ、満足感を得ることもできます。ダイエットやボディメイクを意識するうえで、非常に頼りになります。
身体の機能を整えられる
植物性たんぱく質を摂取するうえで、おすすめなのが大豆製品です。イソフラボンやサポニンといった大豆特有の成分も摂取できます。大豆は食物繊維も豊富であり、さらに大豆に含まれる不溶性食物繊維は便通を促進する効果も期待できるため、ダイエット向きです。大豆製品はきちんと栄養補給しつつ、身体の機能を整えるのに貢献してくれます。
【植物性たんぱく質】
- 大豆をはじめとした豆類や、野菜や果物といった植物由来の食品に含まれるたんぱく質
- 植物性たんぱく質を含む食品は低脂質なものが多い
【イソフラボン】
- 大豆には、女性ホルモン(エストロゲン)と似た構造をしたイソフラボンが豊富に含まれています。イソフラボンはエストロゲン受容体に結合し、弱いながらも女性ホルモンのような働きをするため、月経周期の調節やゆらぎの緩和、骨形成のサポート、美肌のサポートなどの効果が期待できます。
【サポニン】
- 大豆に含まれるサポニンも、身体の機能を整えることで注目の成分です。血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の蓄積を抑える、脂肪の蓄積を抑えるなどの働きが期待できます。
植物性たんぱく質が含まれる食品
植物性たんぱく質を上手に摂るには、どんな食品を食べたら良いでしょうか。大豆製品はもちろん、植物性たんぱく質が豊富な野菜・果物についても紹介します。100gあたりのたんぱく質量も記載しているので、ぜひメニューを考える際の食材選びの参考にしてください。
大豆食品
大豆製品は植物性たんぱく質が豊富。とくに煎り大豆や水煮、豆腐、納豆は手に入りやすく調理しやすい身近な食品です。また、常温でストックでき、すぐに食べられる食材として大豆ペーストの『MASH SOY』の注目度が高まっています。
【大豆】
煎り大豆や大豆の水煮は、調理せずとも大豆をまるごと食べられる便利な食品。とくに大豆の水煮は、煮込み料理の具材やサラダのトッピングなど幅広いアレンジで活用できます。
<100gあたりのたんぱく質>
乾燥大豆
33.8g
煎り大豆
37.5g
大豆の水煮
12.9g
【豆腐】
豆腐も手軽にたんぱく質が摂れる食品。そのままでも、煮ても焼いてもおいしく食べられ、和洋中どんな味つけでも楽しめます。たんぱく質量に関しては、絹ごし豆腐より木綿豆腐のほうが豊富です。
<100gあたりのたんぱく質>
【納豆】
納豆には、良質なたんぱく質はもちろんのこと、食物繊維や鉄分、ビタミンE、ビタミンKといった栄養素も含まれています。大豆製品を代表する栄養食です。
<100gあたりのたんぱく質>
【MASH SOY】
大豆製品を手軽に食事に取り入れる手段として大豆加工食品の新提案であるMASH SOYもおすすめ。北海道の大豆と(北海道の)おいしい水で作られた大豆ペーストの食品で、イソフラボンやサポニン、食物繊維といった大豆の栄養をまるごと摂取できます。MASH SOY100gに含まれる植物性たんぱく質と大豆イソフラボンは、調製豆乳の2倍相当です。
<100gあたりのたんぱく質>
野菜・果物
植物性たんぱく質は野菜や果物にも含まれます。ブロッコリー、とうもろこし、アボカド、バナナといった食卓にも馴染みが深い食品からも摂取できます。
【ブロッコリー】
ブロッコリーは、たんぱく質とともにビタミンCも豊富な野菜です。カロリー摂取を控えながらたんぱく質が摂れるため、ダイエットやボディメイクで重宝されています。
<100gあたりのたんぱく質>
【とうもろこし】
とうもろこしは甘みがあり、子どもからも人気の穀類。糖質はやや高めですが、アミノ酸の代謝に欠かせないビタミンB6も同時に摂取できます。
<100gあたりのたんぱく質>
【アボカド】
アボカドはビタミンEやミネラルが豊富。果物のなかでトップクラスのたんぱく質量を誇り、必須アミノ酸を多く含みます。一方、脂質が高い食品のため、食べすぎには注意しましょう。
<100gあたりのたんぱく質>
【バナナ】
バナナは質が良いたんぱく質とともに食物繊維やビタミンB群、ミネラルも摂れる果物。必須アミノ酸のなかでも、筋肉のエネルギー源として活躍するBCAA(Branched Chain Amino Acid /分岐鎖アミノ酸)のバリン、ロイシン、イソロイシンが豊富なため、アスリートにも好まれています。
<100gあたりのたんぱく質>
植物性たんぱく質を摂取できる簡単レシピ
大豆製品を筆頭に植物性たんぱく質が含まれる食材は理解していても、「どうすれば日々のメニューに気軽に取り入れられるだろう?」とお困りの方もいるでしょう。日々の食事から植物性たんぱく質をコツコツ摂取するためにも、おいしく楽しみながら摂取しやすいレシピを紹介します。
炒り豆腐
植物性たんぱく質が豊富な木綿豆腐を使った炒り豆腐です。卵から動物性たんぱく質も摂取できるため、1品で2種類のたんぱく質が摂れます。
〈材料〉
- 木綿豆腐:1丁
- 干ししいたけ:2枚
- にんじん:約4cm分
- 鶏もも肉:100g
- 卵:1個
- サラダ油:大さじ1
- 刻みねぎ:適量
- 調味料として:干ししいたけの戻し汁:大さじ2、しょうゆ:大さじ1、砂糖:小さじ1、みりん:小さじ1
作り方
- キッチンペーパーで木綿豆腐を包んで600Wの電子レンジで2分加熱し、新たなキッチンペーパーに包み粗熱を取る
- 干ししいたけとにんじんを細切りに、鶏もも肉を1cm角に切る
- フライパンにサラダ油を入れ、鶏もも肉、干ししいたけ、にんじんを軽く火が通るまで炒める
- 木綿豆腐をちぎりながら入れ、調味料類を加えて炒める
- 水分がほぼなくなったら、卵を溶いて回し入れ、火が通ったら皿に盛りつけて刻みねぎをトッピングして完成
<レンジで簡単ブロッコリーサラダ>
植物性たんぱく質をしっかり摂れるブロッコリーと動物性たんぱく質が豊富な鶏ささみを使った、シンプルな材料で作れる簡単メニューです。
〈材料〉
- ブロッコリー:80g
- 鶏ささみ:2本
- ミニトマト:5個
- 酒:大さじ1
- 塩:ひとつまみ
- 調味料として:ごま油:小さじ2、オリーブオイル:小さじ2、レモン果汁:小さじ2、鶏がらスープの素:小さじ1、砂糖:小さじ1
作り方
- 鶏ささみにフォークで満遍なく穴を空け、酒と塩とともに耐熱容器に入れて軽くラップをかけ、600Wの電子レンジで1分半加熱する。裏返してさらに1分半加熱し、余熱で火を通す
- ブロッコリーを小房に分けてよく洗い、耐熱容器に入れて軽くラップをかけ、600Wの電子レンジで2分半加熱する。加熱後は流水で冷やして水気を切る。ミニトマトを半分に切っておく
- ボウルに調味料を加えて混ぜ合わせ、ブロッコリーと手でほぐした鶏ささみを和えて完成
<きな粉とバナナのスムージー>
バナナと豆乳にきな粉をプラスした、植物性たんぱく質たっぷりのスムージーです。葉酸やカルシウム、食物繊維も摂取できます。
〈材料〉
- バナナ:1本
- 豆乳:150cc
- きな粉:小さじ2
- ミント:適量(あれば)
作り方
- すべての材料をなめらかになるまでミキサーで撹拌(かくはん)する
- グラスに注ぎ、お好みでミントを浮かべたら完成
『MASH SOY』で手軽に植物性たんぱく質を摂ろう
「簡単に植物性たんぱく質を摂りたい」「ストックできてたんぱく質が豊富な食品を探している」といった方は、MASH SOYを日々の食生活にプラスしてみてはいかがでしょうか。MASH SOYにちょっぴり手を加えて、メイン料理やおやつにランクアップさせるレシピを紹介します。
<わかめ入りSOYバーグ>
MASH SOYから植物性たんぱく質、鶏ひき肉から動物性たんぱく質が摂れる、メイン料理になるレシピです。
〈材料〉
- MASH SOY:80g(1パック)
- 鶏ひき肉:100g
- わかめ:10g
- 塩:ひとつまみ
- A パン粉:5g
- A 味噌:10g
- B ポン酢しょうゆ:大さじ1
- B 水:大さじ1
- B 片栗粉:小さじ1/4
- サラダ油:大さじ1/2
作り方
- わかめを粗くきざみ、水気を切る
- ボウルに鶏肉、塩を入れてよくこねる。そこにわかめ、Aを加え、さらによくこね、空気を抜きながら円形に成形する
- フライパンにサラダ油を中火で熱し、よくこねた鶏肉を入れる。焼き色がついたらひっくり返し、蓋を閉めて弱火で5~6分焼き、器に盛りつける
- フライパンにBを加えて混ぜながら煮立たせる
<にんじんSOYポタージュ>
いつもの食事メニューにたんぱく質をプラスしたいときにピッタリのポタージュを紹介します。ランチや朝食にもおすすめです。
〈材料〉
- MASH SOY:1袋
- にんじん(薄切り):100g
- バター:20g
- 牛乳:60ml
- 水:大さじ4
- 水:100ml
- 塩:少々
- こしょう:少々
- 乾燥パセリ:お好みで
作り方
- フライパンでバターとにんじんを弱火で5分ほど焦がさないように炒める
- 水を加えてふたをして、時々かき混ぜながら5分ほど蒸し煮にする
- 残りの材料をすべて加えて中火にかけ、沸騰したら火を止める
- ブレンダーで撹拌(かくはん)し、塩、こしょうで味を調える
- 器に盛り付けて乾燥パセリをちらせば完成
<SOYパンケーキ>
甘いものが食べたくなったら、MASH SOYでお菓子作りはいかがでしょうか。MASH SOYを生地に練り込んだパンケーキはたんぱく質が豊富で罪悪感フリー。 ふんわりとしていて美味しいですよ。
〈材料〉
- MASH SOY:80g(1パック)
- きび糖(砂糖):30g
- サラダ油:大さじ1
- レモン果汁:5g
- 米粉:80g
- ベーキングパウダー:6g
- 水:30g
作り方
- ボウルにMASH SOY、きび糖(砂糖)を入れてよく混ぜる
- さらにサラダ油を加えて混ぜ、その後にレモン汁を加えて混ぜる
- 追加で米粉とベーキングパウダーを加えて軽く混ぜ、水も加えてさらに混ぜる
- テフロン加工のフライパンで中火で熱し、濡れた布巾の上で少し冷ます
- フライパンを弱火にし、1枚分の記事を上から中心に流す。約3分焼き、表面にプツプツと穴が出てきたら裏返し、約2分弱火のまま焼く
MASH SOYは、そのまま醤油をかけて食べたり、味噌汁の具にしたり、手間なくおいしく食べられます。お総菜デーの栄養バランスが気になる際に、一品メニューとしてプラスするのもおすすめです。
まとめ|健康のために植物性たんぱく質を意識的に取り込もう
植物性たんぱく質とは、大豆や野菜、果物といった植物由来の食品に含まれるたんぱく質です。植物性たんぱく質を含む食品は、肉や魚といった動物性たんぱく質よりも低糖質・低脂質・低カロリーのケースが多いため、量をしっかり食べられて満腹感を得やすい点が特徴と言えます。
アミノ酸のバランスは動物性たんぱく質におよばないケースもありますが、大豆のたんぱく質はアミノ酸スコア100。日々の食事に大豆を上手に取り入れてバランスアップを目指しましょう。大豆をおいしく食べるなら、MASH SOYを活用するのもひとつ。紹介したレシピもぜひ参考にしてください。
監修者 佐々木美紀
略歴
2007年 国立大学卒業 高等学校教諭一種免許状(保健体育)を取得
2007年 内資系製薬会社に入社
2009年 栄養情報担当者(NR)取得
※現在「NR」は「NR・サプリメントアドバイザー」に改変されています。
2014年 国立大学研究室秘書へ転職
2019年 Webライターとして活動開始