体に良い食べ物が美味しいとは限らない

美味しく食べて健康にはなれる

健康な体をつくるために欠かせない食事。食べることは人を幸せにしてくれたり楽しませてくれたりと、私たちの人生の中で大事な時間を作ってくれます。
食材のもつ栄養や効果について知ることで、さらに食事の時間が有意義なものになると思います。
毎日の生活にかかせない食事だからこそ、おいしくバランスよく食べて「健康な体」をつくっていきましょう。

【健康のために食べたいもの】

これだけを食べれば健康になれるというわけではありませんが、毎日でも食べていただきたいくらい体に必要な栄養が含まれています。

〔1〕納豆:日本食に欠かせない納豆は大豆から作られた発酵食品です。
納豆には健康を維持するための栄養素がたくさん含まれています。中でも、私たちが生きていくうえで欠かせない「五大栄養素」が全て含まれています。納豆を食べれば炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルを全て摂ることができるのですね。
さらに納豆の特徴でもあるネバネバには「ナットウキナーゼ」という栄養素があり、コレステロールを下げてくれたり高血圧を予防してくれる効果もあります。

〔2〕卵:完全栄養食品ともいわれている卵には、タンパク質をはじめビタミンやミネラル、カルシウムなどの栄養素が含まれています。
特に、体の中でつくることのできない「必須アミノ酸」が全て含まれているため、良質なタンパク質を摂ることができるのです。
9種類のアミノ酸がバランス良く入っているので、筋肉をつくるサポートをしてくれたり、免疫力アップの効果が期待できます。

〔3〕トマト:トマトに含まれている「リコピン」には、生活習慣病を予防する効果があるといわれています。美肌にも良いとされていて、さらにオリーブオイルと一緒に食べると相乗効果があるのだとか。
また「ビタミンC」も豊富に含まれていて、生のまま食べることでその吸収率はアップするそうです。チーズとあわせてカプレーゼにして食べれば、オリーブオイルも一緒に摂れるのでおすすめです。

〔4〕ヨーグルト:ヨーグルトは牛乳を乳酸菌やビフィズス菌で発酵させた発酵食品です。
お腹の調子を整える「整腸作用」や、免疫力アップ、老化予防などの効果が期待できます。わたしたちの体には善玉菌と悪玉菌が存在していて、このバランスが崩れてしまうと便秘やむくみを起こしてしまうのですね。
乳酸菌やビフィズス菌は、この善玉菌を増やすサポートをしてくれます。ヨーグルトによって菌の種類が違うので、いろいろと試してみて自分の体にあったヨーグルトを探してみてください。

〔5〕海藻類:わかめ、ひじき、海苔などの海藻類には、ミネラルと水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
腸内環境を整えてくれたり、美容効果が期待できたりと体に嬉しいことばかりです。また海藻のネバネバに含まれている「フコイダン」という栄養素には、免疫力アップや脂質の吸収をおさえる働きも期待できます。

〔6〕アーモンド:アーモンドにはビタミンEが豊富に含まれていて、食べ物の中でもトップクラスの含有量といわれています。
ビタミンEには血液の循環をスムーズにしてくれる働きがあるので、肩こりや冷え性などで悩んでいる方には積極的にとってほしい栄養素です。また健康な肌を保ってくれたり、アンチエイジングの効果も期待できるので女性におすすめの食材です。

〔7〕青魚:EPAと呼ばれる「エイコサペンタエン酸」、DHAと呼ばれる「ドコサヘキサエン酸」どちらも青魚に多く含まれている栄養素です。
これらはサラサラとした脂で、私たちの体の中ではつくることができない「必須脂肪酸」の一種なのです。いわしやサバ、さんまなどに特に多く含まれていて、悪玉コレステロールを減らしてくれるはたらきがあります。お肉中心の生活になりがちな方は、意識して魚も食べるとさらに健康な体をつくることが出来ます。

〔8〕アボカド:アボカドは「世界一栄養価の高い果物」としてギネスにも認定されています。
「森のバター」とも呼ばれ、良質な脂質がたくさん含まれています。悪玉コレステロールを減らしてくれる効果があり、さらにクリーミーな味わいで食べたときの満足感があるのも嬉しいポイントですね。カロリーは少し高めなので、1日1/2個を目安に食べるのがおすすめです。

〔9〕ブロッコリー:ブロッコリーはビタミンCが豊富で、レモンの2倍ものビタミンCが含まれています。
また筋肉や骨をつくるもとになるタンパク質も豊富です。風邪予防や美肌効果が期待できるだけでなく、低カロリーなのでダイエットをしている方にもおすすめの食材です。

〔10〕りんご:「ペクチン」という食物繊維の一種が豊富に含まれているので、便秘や下痢を解消する効果や、血糖値の上昇を抑えるはたらきが期待できます。
フルーツの中でも身近な食材ですので、デザートやおやつのかわりに食べるのもおすすめです。

バランスの良い食事を1日3食とることが大切です。

【茶色い炭水化物】

茶色い炭水化物とは、精製されていない炭水化物である「全粒穀物」を指していて、「白い炭水化物」と比較して食物繊維の含有量が多く、ビタミンやミネラルなどの栄養価も豊富です。全粒穀物を積極的に摂取することで早期死亡のリスクを低下させ、長期的な健康に役立つと言われています。

白米やうどんなどの精製された白い炭水化物は「食物繊維を極力まで取り除かれ、体の中に糖分として分解吸収されやすい状加工されている」ため、全粒穀物に比べて食物繊維が少なく、相対的に体に悪いと言われています。また、白米の消費量と健康についてまとめられた論文から、白米の摂取量が増えるほど血糖値の上昇も起こりやすくなることがわかっています。

【牛肉・豚肉・加工肉】

動物性たんぱく質は疲労回復・新陳代謝に欠かせません。
しかし世界保健機関(WHO)の専門組織が発表した論文によると、牛肉や豚肉などの「赤身肉」、加工肉は体に悪い食べ物として考えられています。赤身肉や加工肉は、大腸に悪影響が及ぶようです。摂取量が50g増えるごとに、悪影響も大きくなると言われています。
大腸だけではなく、結腸や直腸への影響も認められています。
しかし、一般的にはこちらの情報のほうが多く出ています。豚肉はビタミンB1含有量が突出しています。ビタミンB1が不足していると糖質の代謝が不完全となり、乳酸が発生し、疲労や筋肉痛につながります。
運動量・活動量が増え筋肉を多く動かすとき、ビタミンB1も比例して必要量が増加します。体内で作ることができないため食事からの摂取が必要となります。鶏肉に含まれるイミダゾールペプチドは抗酸化作用とともに、細胞機能の低下を防ぎます。鶏肉の中でも胸肉に多く含まれています。
抗疲労効果が科学的に認められている成分です。レチノールは動物性たんぱく質の中にあるビタミンAを指しています。
皮膚や喉・鼻の粘膜等を保護し、感染症の防止にもなります。目の網膜成分にもなり、暗所でも目が順応する働きにも役立ちます。
牛肉は脂肪代謝に不可欠なカルニチンが多く含まれています。中性脂肪や脂肪酸など体内の余分な脂肪分解を促し、エネルギーに転換します。
穀類に不足しているアミノ酸(リジン・スレオニン)を多く含むため、主菜として牛肉を組み合わせると、主食に含まれるタンパク質の利用効率がより高まります。

お肉に関してはバランスよく適量を摂取することで、健康な体を作ることが出来そうです。美味しいからと言って、毎日同じものを摂取することは良くないみたいです。そして食欲がないときは無理をせず、食べやすく身体に負担にならない食事を心がけましょう。無理に一度に食べようとせず、小分けにする・回数を増やすなど消化器官に負担をかけない工夫をして体力の回復に努めましょう。日ごろから様々な食材に慣れ親しんでおくことで、疲れた時でも食べられるもようにしておきましょう。睡眠・休養・食事と全てにおいて体調管理を行っていきましょう。

美味しく食べるということに意識して毎日の食生活を工夫できればいですね。