無添加味噌とは
健康志向の高まりから、近年、無添加食品に関心が寄せられています。中でも味噌は、和食に欠かせない調味料。毎日の食事で口にする機会が多いことから、無添加味噌を選ぶ方が増えています。
無添加味噌の特徴は、大豆や米(または麦)、塩、水以外の原料を一切含まないことです。原料とする穀物によって製法はやや異なりますが、一般的には大豆や米、麦に酵母菌などの微生物を加えて発酵、熟成させています。
一方、だし入り味噌は、味や品質を保つために食品添加物や保存料が加えられています。完成した味噌に、うま味成分であるアミノ酸や、風味の劣化を防ぐ酒精(アルコール)などの食品添加物を混ぜ合わせて作られます。本来、味噌作りに食品添加物は必要ありませんが、流通や保存性を高める目的で使用されている場合が大半です。
添加物が入った味噌のデメリット
だし入り味噌は便利ですが、添加物の安全性が気になる方もいるでしょう。実際、だし入り味噌は、私たちの健康や食品の質にどのような影響をもたらすのでしょうか。
塩分過多となる恐れがある
だし入り味噌には、アミノ酸や酵母エキスなどのうま味成分が含まれます。アミノ酸の主成分は、L-グルタミン酸ナトリウム。L-グルタミン酸ナトリウムは、さとうきびやとうもろこしから取れる糖蜜やでんぷんを発酵させることで、作り出される成分です。
一方酵母エキスは、ビールやパンなどの発酵過程で得られる成分です。いずれも天然物や自然由来の食品添加物であり、毒性はないとされています。しかし、アミノ酸や酵母エキスの味に慣れると、食材本来の自然なうま味を感じにくくなるため、濃い味付けを好むようになる人が多いです。結果として、塩分の摂り過ぎにつながってしまいます。
塩分の摂り過ぎは、高血圧や動脈硬化といった血管の病気を引き起こすリスクを高めます。うま味成分そのものが悪いわけではありませんが、味覚が鈍くなる恐れがあるため、過剰摂取には注意が必要です。
酵母菌が働かない
酵母菌は、小腸への定着によって食べ物の消化や吸収を助ける微生物です。腸内細菌のバランスを正常化させ便通を改善するほか、免疫力を高めたり疲労を回復させたりといった効果が期待できます。
しかし、酵母菌は味噌の発酵における過程で、炭酸ガスを発生させる特性を持ちます。これにより味噌の容器が膨張するため、だし入り味噌では食品添加物を入れることで、酵母菌の働きをあえて抑えているのです。
酵母菌は活動停止後も善玉菌を増やすエサとなるため、食品添加物を使用したからといって腸内環境を整える効果がなくなるわけではありません。また、添加物自体が体に悪影響を及ぼすリスクも低いです。
しかし、酵母菌の働きを抑制するために酒精(アルコール)を用いると、味噌本来の風味が損なわれます。そのため、酵母菌が働いていないだし入り味噌は、味噌ならではの味わいが楽しめないというデメリットが生じます。
無添加味噌の選び方
食品添加物のすべてが悪いわけではありませんが、より健康に気を遣いたいなら無添加味噌を選ぶのがおすすめです。無添加味噌を選ぶポイントは2つあります。
「無添加」の記載に注意
無添加味噌は、パッケージの表記に注意が必要です。酵母菌の働きを抑制する方法として、酒精(アルコール)を用いるほかに、加熱殺菌処理が挙げられます。しかし、公正競争規約では、無添加を謳う上で加熱の有無の表示は義務付けられていません。つまり無添加と記載があっても、酵母菌が働いていない可能性があるのです。
非加熱の味噌を見極めるためには「生」の記載があるかどうかを確認しましょう。公正競争規約では、加熱殺菌処理が施されていないものに限り、パッケージへの「生」の表記を認めています。無添加の表記があるからといって、必ずしも生きた酵母が含まれているわけではないことを覚えておきましょう。
呼吸口が付いている
酵母菌が生きている味噌を見極めるもうひとつの方法は、容器に呼吸口が付いているかどうかです。容器に付いている呼吸口は、酵母菌が発酵の過程で発生させる炭酸ガスを抜くための役割を果たしています。呼吸口は一方通行の弁になっているため、容器の膨張を防ぎつつ、外からの空気が侵入するのも防いでいます。
このような呼吸口は、フタ上部のわかりやすい位置に付いているのが一般的で、簡単に見極められます。ほかにも、パッケージに「長期熟成」が記載されているものや、冷蔵販売されているものも良品の証。味噌本来の風味や香りが楽しめるでしょう。
味噌以外の大豆製品も無添加がおすすめ
シンプルな原料のみで作られた無添加味噌は、子どもから大人まで誰もが安心して摂取できる食材です。とくに味噌の主原料である大豆には、良質な植物性たんぱく質や大豆サポニン、大豆イソフラボンが豊富に含まれています。
<植物性たんぱく質>
たんぱく質は筋肉をはじめ、髪や肌、骨、内臓など、体のさまざまな組織を作る上で欠かせない栄養素です。
植物性たんぱく質は、脂質の含有量が少ない一方で、アミノ酸スコアは100。このスコアは肉や魚類と同等で、体内で作れない必須アミノ酸を豊富に含んでいることを示しています。また、大豆のたんぱく質には、代謝を促す効果もあり、身体の内側から健康維持をサポートしてくれます。
<大豆レシチン>
大豆レシチンは、肝臓の代謝を上げることで肝臓の機能を高めるほか、乳化作用によって血液中のコレステロールの量を調整し、動脈硬化を予防する効果が期待できます。
<大豆サポニン>
大豆サポニンは植物の根や葉に多く含まれており、苦みや渋みがある成分です。抗酸化作用によって血中の悪玉(LDL)コレステロールが蓄積されるのを抑えるほか、免疫力を高めてウイルスや細菌から身体を守る働きが期待できます。
厚生労働省の「食事摂取基準(2020年版)」ではサポニンの摂取量の基準については明確に定義されていませんが、1日の食事のうち1~2回を目安に、大豆製品を使用したおかずを取り入れるとよいでしょう。
<大豆イソフラボン>
大豆イソフラボンは、エストロゲンという女性ホルモンとよく似た構造の成分です。体内でエストロゲンに代わって受容体に結合するため、更年期特有のゆらぎを緩和するのに役立ちます。
また、大豆イソフラボンには細胞内に脂肪が蓄積するのを防いだり、脂肪酸の燃焼を促したりする働きもあります。食品安全委員会では、1日あたり70〜75mgを上限に摂取することを推奨しています。
このようにさまざまな健康効果が期待できる大豆製品ですが、加工の過程では大豆レシチンや消泡剤、凝固剤といった添加物が使われる場合もあります。いずれも食品衛生法で指定された基準にもとづいて使用されていますが、健康効果を期待して大豆製品を摂取するのなら、できるだけ添加物を避けたいと思う方は少なくないでしょう。
そこで、無添加の大豆製品を日々の食事で摂り入れたい方におすすめなのが『MASH SOY』。MASH SOYは、北海道産の丸大豆と北海道のおいしい水のみを主原料とした大豆製品です。
MASH SOYには大豆イソフラボンや大豆サポニン、植物性たんぱく質といった大豆の栄養素がそのまま含まれていますが、添加物は一切使われていません。ペースト状でさまざまな食材との相性も良く、普段の料理に取り入れやすいのも魅力です。スムージーやスープに加えたり、ノリの佃煮に添えたりするだけで立派なおかずが完成します。
また、老若男女が食べやすいよう、大豆特有のエグみや青臭さが除去されています。自然な甘みを感じる優しい味わいで、調理せずにそのままでおいしく食べられるのもうれしいポイントです。
MASH SOYは、添加物の使用を避けたい方や、できるだけ身体にいいものを取り入れたい方の食生活をサポートします。
まとめ|無添加の大豆ペースト『MASH SOY』を食卓に取り入れよう
食品の劣化を防いだり調理を楽にしてくれたり、食品添加物は決して悪いものというわけではありません。国から使用が認められているのは、安全性や有効性に関する厳しい基準をクリアした食品添加物のみです。
しかし、過剰に摂取した際の健康への影響について、国際的に不安視されている添加物も存在します。添加物を完全に避けるのは困難ですが、無添加で大豆の栄養素を豊富に含むMASH SOYを日々の食事に取り入れることで、健康や栄養バランスに配慮した食生活を送れます。
ぜひMASH SOYを、ご家族やご自身の健康維持にお役立てください。
監修者 三好亜耶
略歴
2007年 栄養士免許を取得
2007年 フードスペシャリスト免許を取得
2007年 福岡市内の保育園に入園
福岡市内の保育園で地元の園児たちの給食作り、食育に従事。その後、結婚し、一児の母に。現在は保育園勤務歴と栄養士やフードスペシャリストなどの保有資格の知識を活かし、Webライターとしてさまざまな分野の執筆を行っている。