MASH SOY

コラム

食べることから幸せになれますか

2023.09.16

食べることは生命維持に必要なこと

食べることで分泌される脳内ホルモン

人間には幸せを感じる上で重要なホルモンがあるそうです。 食べることを何かの制約で、必要な量を摂取していないと、精神的に異常を起こすことがあるのはお分かりだと思います。 育ち盛りの子供さんがいらっしゃる家庭ならば、子供さんの「お腹すいたー」を毎日のように聞いている場合もあります。 そんな時に子供さんが不機嫌になるばかりではなく、その声を聞いた親が、余裕のない場合には、親までも不機嫌になってしまいます。 逆に美味しいものを食べて満腹顔を見せてくれた時には、親も嬉しくなり機嫌も良くなります。 食べることで分泌される脳内ホルモンがあるそうなので、どのような食べ物が幸せを感じる上で、必要なのかをお伝えしたいと思います。 幸福感は脳内ホルモンと呼ばれる神経伝達物質の働きによってもたらされます。 生活の中でどのような過ごし方を意識すると効果的なのか、一緒に考えてみます。

    主要なホルモンとして、
  • 心を平常に保ち、幸福感を持てるセロトニン。
  • やる気が出て、達成感を感じれるドーパミン。
  • 信頼感や安心感を、持たせてくれるオキシトシン。
  • 心身の苦痛を和らげてくれて、快感をもたらすエンドルフィンがあります。

【セロトニンを増やすには】

乳製品・大豆食品・ナッツ類・カツオ・マグロ・バナナを摂取すると効果があります。 セロトニンの分泌には、腸内環境も関係しています。 脳内で働くセロトニンをトリプトファンから合成する過程は、全てが脳内で行われるわけではありません。 セロトニンを作る酵素反応は、脳だけでなく腸でも行われています。 セロトニンを増やすには、腸内環境を整え、不要な老廃物を排泄することが望ましいでしょう。

腸内環境を整えるには、食物繊維を含む食べ物を摂って、老廃物の排泄を促すことが重要です。 食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、このうち不溶性食物繊維には、水で膨張して老廃物をすみやかに排泄する働きがあります。 海藻類は食物繊維が豊富で、腸内環境の改善にとくにおすすめの食べ物です。

また、水を毎日1〜1.5リットル程度飲むと新陳代謝が高まり、老廃物の排泄が進んで腸内環境が整います。

起床後30分までに、15〜30分程度の日光浴を行うことで網膜が刺激され、セロトニンの分泌に関わるセロトニン神経が活性化します。 セロトニン神経が活性化することでセロトニンの分泌が促されます。 日光浴とリズム運動を組み合わせて、朝にウォーキングなどを行うのもおすすめです。

【ドーパミンを増やすには】

乳製品・大豆食品・牛肉・豚肉・卵・アボガド・バナナ・チョコレート・コーヒー・緑茶・アーモンドを摂取すると効果があります。 ドーパミンには、やる気を引き出す以外にも様々な効果・効能があると言われています。

しっかり眠った翌日、休憩後、昼寝後、軽い運動のあとにドーパミンが増え、調子が良くなっていることが多いようです。 規則正しい生活を行うことが、普段の仕事にもかなり影響があると言えそうですね。 自分にあった運動強度・運動時間、休息時間を探って「ドーパミンをこまめに分泌させる」ことが大切です。 ドーパミンの減りやすい「過度な運動」「睡眠不足」「疲労」は禁物です。

ドーパミンの分泌量は生活習慣を改善することや、食事によってある程度増やしたり減らしたりすることが可能といわれています。 食事による対策も生活習慣の改善による対策も、それぞれ単独で行うよりは組み合わせて行った方が効果が高いため、セットで行う方が効果的です。

【オキシトシンを増やすには】

牛乳・卵・ブロッコリー・キャベツ・トマト・ケール・レモン・コーヒー・お茶を摂取すると効果があります。 バランスのいい食事が大切ですが、ことにマグネシウム、亜鉛などのミネラルやビタミンDなどのビタミンが欠乏すると、オキシトシンの分泌や効能が低減してしまうので要注意です。この3つの栄養素は特に、直接的にオキシトシンの血中濃度を上げるのをサポートしてくれます。 オキシトシンの血中濃度を減らしてしまう、いちばんの要因はストレスです。 ストレスに対抗するには睡眠・適度な運動・栄養が大切です。ウォーキングやストレッチ、アロマテラピー、呼吸法など、自分に合ったストレス解消法を見つけてください。

栄養が不足すると、心や体の不調(ストレス)が増え、その結果オキシトシンの分泌が抑制されてしまいます。特に生理がある女性は鉄欠乏に注意が必要です。

普段の生活では美しい景色を見たり、気持ちのいい風に吹かれたり、おいしい料理を味わったりすると良いみたいです。

心地よいものに触れる・見る・聞く・嗅ぐ・味わうなど、自分にとって気持ちのいい刺激はオキシトシンを確実に増やしてくれます。

【エンドルフィンを増やすには】

糖分や脂肪分の多いものを摂取すると効果があります。 “脳内モルヒネ” の異名で知られるエンドルフィンには、気分を高揚させたり痛みを鎮めたりする効果があります。 厚生労働省によると、エンドルフィンは「体内で分泌されるモルヒネ」を意味するそうです。 ランナーズ・ハイのような状態が起こるのは、走っているあいだの苦痛を軽減しようと、脳がエンドルフィンを分泌するため、という例えがあります。よく似た症状が、仕事中や勉強中にも生まれます。 作業しているうちに深く集中し、周囲が見えなくなるほど没頭してしまうことがあります。 この状態は「フロー」や「ゾーン」と呼ばれています。 フロー状態になるにはドーパミンが重要。そして、エンドルフィンが分泌されれば、脳がドーパミンを出しやすくなるそうです。

フロー状態にはエンドルフィンも関わっているわけですね。エンドルフィンは、仕事や勉強の生産性を大きく左右するのです

4種類の幸せホルモンが存在します。 セロトニンは不安やストレスを和らげます。 オキシトシンは愛情をつかさどります。 エンドルフィンは気分を高揚させます。 ドーパミンはやる気を引き出します。

どのような食事の取り方なのか

食と幸福が関わる理由として、食は幸福の源泉である人とのつながりやコミュニケーションをもたらすことも挙げられます。 食事の形態のうち、家族揃っての食事に、20代から60代の全ての世代が最も幸せを感じていることが分かっています。 また、「幸せな食事に欠かせないもの」として上記の全世代が「家族・友人」を最も多く挙げています。ここから、人は楽しい会話をしながら食事できた時に幸せを感じることが読み取れます。 また、家族との団らんを楽しんでいる人や、家族との食事の頻度が高い人ほど幸福度が高いことも分かっています。 食事中に笑っている人のほうが幸福度が高い傾向にあることが分かりました。 一人で食事をするか他者と食事をするかについては問うていませんが、多くの場合、食事中の笑いは誰かと食事をする場合に起こると考えられています。 他者とのコミュニケーションを通じて幸福が醸成されていると言えるでしょう。 基本的なことですが、暴飲暴食を控え、規則正しい食事を摂ることで体に必要な栄養素が補われます。 また睡眠時間や他人との接し方なども、影響があります。 簡単に生活リズもを整えると言っても、普段の生活の中で無理をしないといけない時もあります。 それぞれの幸せホルモンに必要な食事を摂ることで、疲れやストレスから解放されることにもなります。 自分の体を守る意味でも、健康を管理することを意識したいものです。

何をどのようにどれくらい食べるのかを意識してください。 美味しいものを、楽しいメンバーで、笑顔で食事をすることは体には良いことですね。 飲み過ぎ、食べ過ぎ、寝不足にだけは注意してください。